メジナくんと二代目くん/Girella leonina
メジナくん&二代目メジナくん
いつの間にか一つの水槽の主のように10年近く君臨し、魚と言うよりは体温のあるペットのように、いつの間にか友達のように感じさせてくれた不思議なおさかなさんだった。
大きな目で水槽の中から私の動きをじっと眺めていると言うよりは観察して何かを語りかけてくれているような知的で人なつこい感じのおさかなさん、
平成30年の5月20日、水槽のフィルターのヒューズが飛んだのに気付くのが遅れ、かついつもより沢山のエサを与えた後だったので亡くなってしまった。
おそらく10年ほど前になるが漂着熱帯魚など水槽に入れる魚をタイドプールで採取し、水槽に入れた際に混入したと思われるメジナの稚魚(1〜2Cm以下)の数匹のうちのメジナくんだけが他の魚種の変化、水質の変化などあらゆる危機を魚とは思えぬ観察力・分析力・運動能力を駆使して10年という長期にわたって生き延び成長してきたのだ。
が私の不注意により、まだまだ元気に生き続けるはずのメジナくんの命を絶ってしまうことになってしまい本当に申し訳ない事をしてしまったと後悔している。
そして、やはり5年程前、同様に同じ水槽に混入したと思われるメジナの稚魚の内の1匹が最初は巨大な怪物魚に見えていたであろう主のメジナくんの荒ましい攻撃の日々にも関わらず主メジナくんを上回る観察力と知恵で生き抜き成長する事約5年14,5Cmと主メジナくんの半分ほどの大きさまでになっていた。
そしてメジナくんの没後、新たにこの二代目メジナくんが水槽の主として君臨し始めた。
メジナくんの水槽は保温する必要はなかったので室外に水槽を移して1ヶ月ほど過ぎた日に水温が5度を下回った朝に二代目メジナくんが気絶と言うか仮死状態で腹を上にして底に沈み3〜5分に一回程度わずかにエラが2,3回動く程度になってしまった、
ヒーターを入れ徐々にゆっくり4時間ほどかけて10度くらいまでに上げていったら完全に回復していつものように泳ぎ始めた。
メジナは冬でも海にいるので寒さには強いものと思っていたが、どうも水温が5度以下くらいになると動けなくなったり、仮死状態になることが解った。
多分水温が下がると深場に移動したり、水温が比較的下がりにくい場所に移動したりして冬の寒さを乗越えているのだと思う。