カエルウオ / Istiblennius enosimae
カエルウオはタイドプールではよく見かける魚だが、捕獲するのは超難しいと思っていた。 非常に警戒心が強く、動きも機敏だ、さらに岩の僅かな隙間、穴などに素早く隠れる。したがって姿、顔をはっきり、じっくり見たことはなく捕獲しようと思ったことはなかった。
たまたま夜間にハナオコゼの餌を獲ろうと暗闇の中小さくて深い、丁度大きなたも網で一掬い出来そうなタイドプールを掬って獲れた小魚を持ち帰った。 五目掬いとでも言おうか、いろんな小魚が沢山いた、なかなか効率の良い採取方法だと思うが夜の磯は危ないので気をつけた方が良い、ハオコゼも紛れているし、危険だ。
その中にカエルウオが二匹紛れ込んでいた、一匹がお腹に卵があるのか丸々としたタイコ腹だった。 メタボで丸いわけではないが、メタボちゃんと名付けた。そのメタボちゃんが頭を上に立っているような状態を水槽越しに見た時カミナリに打たれたほどの衝撃と感動を受けた。
こんなカワイイ生き物、未だかって見た事もない、コリャっ、ナンナンダ〜ッ！おサカナとは思えない！あえて表現するならオバキューとドラエモンを足して割らないでそのマンマ、見た事もないユル、いやマジキャラが水槽越しに私を見ている、しばしそのまま見つめ合ってしまった。
あまりの感動に映像も撮り忘れた、カエルウオ1、2の映像でなんとなくそれらしい雰囲気は感じられると思う。 以来カエルウオは私のアイドルだ！、ソラスズメダイは私の天使だ！、、、ハナオコゼは私のもっとも？いや、オオサルパに次いで２番目にAttractiveな生き物だっ！
カエルウオは主に苔を食べる、フレッシュな魚介類の肉も食べるが、歯がなく？飲み込むのも下手らしく突くがなかなか減らない、なくならない。また水槽の硝子に着いた苔をパクパクまあるい口を大きくしてハムハムする光景も可愛い、さながら「レッドスネークカモン」だ。
そして用心深く素早いカエルウオもしばし観察していると昼間でも比較的簡単に捕獲することが出来るようにようになった。 ちなみに顔もカエルに似ているがカエルウオの名前の由来は、カエルのようにジャンプ力が強力でタイドプールからタイドプールへ跳ねて移動する習性からついた名前らしい。水槽で飼育するときも蓋をしないといつのまにかジャンプして床に落ちで生き絶えているので気を付けたい。