小網代は三浦半島の油壷の近くに位置する干潟です。小さな森から小川が海に注ぎ、小さな干潟となっています。森から干潟にかけて小鳥や小魚など沢山の生き物が棲息 しています。特にこの森から干潟にかけては沢山の種類のカニが目に付きます。
緑の森には鮮やかなベニ色のアカテガニが、潮の引いた干潟には足の踏み場も無いほどの沢山の穴から小さなチコガニが次々と出て来て一斉に踊り出します、1時間
,2時間... 時のたつのも忘れてつい見入ってしまいます。
私はよく家族連れでこの小網代に遊びに行きます、私たち一家は特別自然保護活動に関わったり、ナチュラリストの人々と共に活動している訳ではありませんが、小網代の自然が大好きです。
しかし、油壷まで鉄道が延長されるのに伴ってこの小網代の森から干潟にかけての一帯をゴルフ場やマンションを建設する観光開発計画が有る様に聞いています。ゴルフ場は森の木を根こそぎ切り倒し丸坊主にして、芝生を植え芝生以外の草木は一切育たぬ よう除草剤や化学肥料を大量に撒き続けるため、川や地下水を恐ろしく汚染してしまいます。
このささやかに復活した自然、沢山の種類の動植物が生き続けられる生態系を一度崩したら二度と取り戻す事は出来ません。ゴルフ場の造成は100%今生息している生き物の絶滅を実現します、森の木をわずかに伐採しても小さな集水域の生態系のバランスは大きく崩れ、多くの種類の生き物は姿を消すことと素人の私にも容易に想像がつきます。
小網代を訪れる人々の大半はその貴重な生態系を観察、研究、保護して行こうと具体的に活動をなされている幾つかのグループの方々です、その方々と時々遭遇してしまう我々一家は自由奔放に遊び回る、ちょっと目を離せない異質の家族連れの様に映っているかと思われますが、小網代の自然を理解し、好きになり、このままにしておきたい、と言う気持ちにおいては全く共通 の意識の基に小網代の自然とたわむれ、遊びながら更に小網代の自然を理解して行こうとしています。小網代の自然を残したいと言う気持ちは自分たちに出来る範囲で、自分たちなりの方法で意思表示して行こうと思います。
このホームページでの小網代の情報,レポートも個人での情報発進なのでいつまで続けられるかわかりませんが、続けられる限り続けて行こうと思います。
小網代で見つけた珍しい生き物について教えて下さい。(オオサルパ?)
ルポ 森林を歩く 猿島・小網代の森(神奈川新聞社掲載記事より)